一般社団法人 住宅改繕技能育成協議会
住能協とは

 環境、リサイクルの時代となり、住宅リフォームへの関心が非常に高まっています。また国の住宅施策も、高性能な新しい家をどんどん建設するという考え方から、「長期優良住宅」に代表されるように、良いものを長く使っていくことに大きく転換しました。
 一方、世界一長寿国の日本では、他の先進国に例を見ないくらいのスピードで高齢化しています。加えて少子化も猛烈な勢いで進行していて、大都市周辺を中心に大量の持家住宅が時代の流れに取り残されて、子供たちが巣立った後の家として高齢者のみが居住する傾向が出ています。これが持家独居居住の住宅です。
 こうした持家独居居住の住宅は、これまで建替え新築の対象であったのですが、最近そうした対象となるものは少数派であることが明らかになってきました。これらの住宅は、今後どのような経過をたどり、次世代に受け継がれていくのでしょうか。

 私たち一般社団法人住宅改繕技能育成協議会(住能協)は、これまで新築やリフォームの陰で見過ごされてきた、こうした持家独居居住の住宅に焦点を当て、その維持メンテナンスと、将来住み継ぐためのケアをどのようにしていくかを考え、新たな住宅ビジネス構築を目指している団体です。

 私たちの経験では、持家独居においては、特に高齢者の現在居住に対する意識は、長期間維持して次世代に住み継がせようという意識が薄いものがあります。元気で自活できる間は不便を感じない程度の住宅改善を志向しており、バリアフリーに代表される高齢者のリフォームのあり方と実態はかなりの差異があります。会員企業では、特にこうした持家独居高齢居住者のリフォームを行っており、統計的に言われている意識との差異を実感しています。

 つまり、持家独居高齢居住者では、住宅の余命をどのように維持して行くかといった「高築年住宅ケア」という考え方が多いのが現実です。そして実際こうした仕事を任されているのは、便利屋など住宅に余り知識のない人々が多く、住宅を良好な状態に保つことはなかなか難しい状況です。

 そこで私たち住能協では、今後ますます増大する持家の独居高齢居住者の住宅での維持管理、メンテナンスに対する意識を詳しく把握し今後の住宅改修の新たな分野を目指すものです。
 また業者の営業に進められて過大なリフォームをするなどのリフォーム詐欺被害から高齢者を守り、住宅を良好な状態に保ち、次世代のための既存住宅流通に貢献していくものです。
 さらには、独居高齢者が安心して「高築年住宅ケア」が出来るよう、適切なリフォーム情報の提供、施工品質を明示するための仕組みを開発していきます。

住能協の目指すところ

 会員企業が実際に工事を行った持家独居高齢者の住宅について、居住者の住宅に対する意識、住宅の現状、リフォーム工事の内容、工事金額などについて調査、分析を行い、持家独居高齢者の住生活の実態、住まいの維持管理意識、その費用、居住しなくなった後の住宅の処置などの動向を明らかにしたいと考えています。

 高齢者は今までの動線や生活パターンを変えることを嫌がったり、段差は身体機能を維持するためにむしろ必要と考えていることが多いものです。また雨漏りの心配、植木が繁茂して隣近所に迷惑をかけていないかなど他人の目を気にかけています。
 協議会による実態調査を基に、「高築年住宅ケア」の標準的な工事メニュー、現場調査方法、標準見積、高齢者が安心して工事依頼が出来るようIT機器による工事管理、工事履歴情報の蓄積など、相談できる相手が少ない独居高齢者のための安心システムを開発しています。

 こうした高築年住宅ケアのリフォーム工事は元々地元の大工さんが担ってきた分野でしたが、彼らも高齢者になりホームドクターの役割を果たせなくなってしまい高齢者は大変困っているのが現実です。
そこで、あらたに「高築年住宅ケア」を仕事とするリフォーム工事について啓蒙するとともに、実態調査を基に独居高齢者の意識と要望を理解し、また「高築年住宅ケア」の知識、技術をもった人材を育成していくことも私たち協議会の大きな仕事です。

 私たちの考え方、目標をまとめてみますと、
①今まで便利屋仕事、営繕仕事とみられていた場当たり的な小工事を「高築年住宅ケア」とすることで、リフォーム市場の外に置かれていた持家独居高齢者の住宅に光を当て、老朽・放置住宅とすることなく、これらの住宅の質を維持・向上させ、既存住宅流通に資することができる。
②「高築年住宅ケア」は、大規模改修などよりも住まいの知識や高齢者への細かな対応、地域住民に対する豊富な経験が必要。今新築住宅の落ち込みで建築熟練者が働く場所がなくなり大変苦慮しているが、こうした建築熟練者の最も得意とする分野であり、研修を通じて意識向上に努め、新たな市場での働き手とすることができる。また大きな資本も必要ない仕事であり、建築熟練者の新たな事業育成としても期待できる。

団体概要
団体名   一般社団法人住宅改繕技能育成協議会
    (略称住能協)
所在地   〒103-0004
    東京都中央区東日本橋2-27-4
靴下会館7階 ㈱エルエルアイ出版内
    TEL 03-3868-0738
設 立   平成20年1月20日
役 員   会 長 川連 育夫
    副会長 河野 啓一
    専務理事 福原 正則
    理 事 岩崎 謙治
    理 事 神戸 睦也
    理 事 山口 慶之助
    理 事 深川 真樹
    監 事 内山 岳彦
事業内容

(1)住宅および住生活に係る不便の解消技術の開発並びに研究を目的とする事業
(2)上記の技術に係る技能者の育成と技能評価を目的とする事業
(3)上記技能者の自立支援とビジネス育成を目的とする事業
(4)現場安全衛生管理の向上を目的とする事業
(5)高齢者の住環境の改繕を目的とする事業
(6)長期優良住宅を見据えた住宅改修技術の開発並びに研究を目的とする事業
(7)中古住宅における省エネ・断熱改修の技術開発と研究を目的とする事業
入会のご案内はこちら